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石英ガラスの種類と特長

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一般的に「石英ガラス」と言うと天然の石英ガラスの事を言います。また、溶融石英ガラスと言うものも天然の石英ガラスの事を指すことが多いです。

天然(溶融)石英と合成石英の違いは、天然の石英は天然の水晶を原料にし、それを精製した石英粉から作られたものです。

これに対し、合成石英は四塩化珪素を原料に化学的に合成させたものです。

天然の「石英ガラス」には大きく分けて酸水素溶融品と電気溶融品があります。これは石英粉を溶融する際の方法が酸水素を使って溶融するか、電気によって溶融するかの違いです。

また、不透明の石英硝子もあります。これは高純度結晶性シリカ紛を酸水素で溶融させて作ります。

石英ガラスの特徴と用途

天然の溶融石英ガラスの「酸水素溶融品」と「電気溶融品」の違いは、電気溶融品の方がOH基と言われる水分の含有量が少ない(酸水素溶融品約200ppm、電気溶融品約1ppm)ため粘性が高く酸水素溶融品に比べ耐熱性に優れていることです。純度的には殆ど違いはありません。

近年は「酸水素溶融品」を作るメーカーは少なくなっており、殆どが「電気溶融品」となっており、弊社でも一般的な加工品については「電気溶融品」を使用致します。

半導体用途から理化学機器製品まで幅広くお使いいただいている材料が天然石英の電気溶融品です。

合成石英は天然の石英ガラスに比べ、さらに高純度の石英ガラスです。元素によっては天然の石英硝子の100分の1以下にコントロールされています。

このため不純物を極端に嫌う半導体の製造工程で使われることが多くなってきています。また異物や泡も含まれてないため、幅広い波長領域で優れた光の透過性を有していますので光学用途にも用いられます。

不透明石英は、透明石英に比べ純度は一般的には劣りますが、外観が不透明ですので光をほとんど透過させません。光を遮断したい用途や高温・高圧下で使用されることが多いです。

近年では不透明石英でも純度が高く、高純度が求められる半導体の製造工程での使われるものも作られるようになってきています。